債務整理の役割について

こうしてみると、債務整理の債権者というものは、法律上はっきりした「権利」を持ちながら、実に不安定な立場にいるものである。
それはなぜか。 債務整理の法律が不完全だからか、それとも社会の経済制度の欠点なのか。
広い意味でいえば、それは 債務整理の法律体制や経済制度の問題でもあろう。

しかし、もともと債権というもの自体が、はじめから不安定な性質を帯びているのであって、それを承知で技術的にこのような制度が置かれているのである。
ガラスは割れやすいが、便利だから使わずにいられないのと同じく、債権は不安定な権利だが、便利だから社会にそういう制度を置くのだ。
ガラスは割れやすい性質を知って使わなければならない。
それが分からないで、ガラスは割れやすいと怒るのでは、知能が猿なみということになる。

「債権」関係を発明することによって、人類は時間・空間を超越したといわれる。
いささかオーバーのようであるが、その意味はこうだ。

今日は食べ物がないが、明日は獲得できる者が、明日返す約束で肉の一切れを借りて食べる。これは明日の肉を今日食べるのと同じで、時間の制約を乗り越えたことになる。

多重債務者と債務整理

現在、日本には多重債務者と呼ばれる人が200~300万人居ると言われています。多くの人がまだ 債務整理という事を知らずに、支払に苦しんでいるのが実情です。そして、 債務整理する為に弁護士や司法書士に相談する事に二の足を踏み、一人で悩んでいる事です。どんな借金も法律で整理出来ないものはないので、早々に専門家に相談される事をお勧めします。
債務整理には「自己破産」「民事再生」「任意整理」「特定調停」とあります。
「自己破産」とは、債務全てがゼロになりますが、代わりに高額な財産(家や土地)が処分されます。「民事再生」は平成13年に始まった制度で、家や車を守りつつ、債務を大幅に減額して貰う方法です。最大住宅ローンを除く債務の1/5迄減額する事が可能で基本3年間で返済します。「任意整理」は専門家に仲介に入って貰い、債務を引き直し計算をして減額したものを、債権者と間で協議・和解し、債務整理後は利息ゼロで返済します。「特定調停」は平成12年に出来た制度で、専門家に頼らず、債務者自身が、簡易裁判所の調停委員を仲介役に債務を減額して返済する方法を協議・和解していく方法です。基本36回払になります。